バージョン 30 新機能
SPSS v30の新機能
Bland-Altman analysis (ブランド-アルトマン分析)の機能が追加され、新たに追加された正規性分析のメニューからUnivariate(単変量)とMultivariate(多変量)の正規性の検定やプロット機能が選択できるようになりました。また、背景を暗い色に切り替えるダークモード機能が追加され、目に優しく快適に長時間ご利用できるようになりました。稼働環境については、macOS Sequoia 15.0 に正式対応しています。
※IBM Statistics v30 リリースノートはこちら
Bland-Altman analysis (ブランド-アルトマン分析)
異なる2つの測定方法の間の一致度を評価するために用いられる統計手法です。これは特に、医療や心理学の研究で、異なる装置や手法が同じ対象についてどれだけ一致した結果を出すかを検討する際に使われます。
結果のグラフは散布図として表され、Y軸には2つの対応する測定値の差(A-B)がプロットされ、X軸にはその測定値の平均値((A+B)/2)が表示されます。つまり、2つの測定の差は、それらの平均値に対してプロットされる形式です。差のばらつきがゼロに近ければ近いほど、2つの測定方法の結果はよく一致していることを示します。また、95%信頼区間(±1.96×標準偏差)が狭いほど、測定のばらつきが小さく、2つの手法が一致している可能性が高いと判断できます。
正規性の評価(Normality Analysis)
従来の「分析メニュー」→「記述統計」→「探索的」の作図オプションから選べたシャピロ・ウィルク検定やリレフォルス(コルモゴロフ・スミルノフ検定)による正規性検定に加え、正規性分析メニューが新たに追加されました。この新メニューでは、アンダーソン・ダーリング検定をはじめ、様々な一変量および多変量の正規性検定やプロット機能が利用可能になっています。
ダークモードへの表示切替が可能
アプリに暗い背景色へ切り替えるデザイン機能を導入し、デバイス画面からの光を軽減できるようにしました。特に暗い環境では、ダークモードが目に優しく、画面のまぶしさを抑えることで、長時間の使用でも快適さを保てます。
そのほかのSPSS Statistics 30 新機能
ツールバーの更新
ツールバーにデフォルトで表示されるツールにデータエディタ、出力ビューア、シンタックスの各ウィンドウに切り替えるアイコンが追加されました。
フォントのズーム
Windowsユーザー向けに、グラフだけでなくアプリケーション全体でフォントをズームできる機能が導入されました。この機能により、メニュー、ダイアログボックス、ヘッダーなど、フォントが使用されているすべての要素でズームが適用され、表示を簡単に調整できるようになりました。
ライセンス情報を提示
起動画面、ステータスバー、ライセンス管理画面に、試用期間終了までの残り日数が表示されるようになりました。また、タイトルバーには、ユーザーが現在トライアルモードを使用しているかどうかも明示されます。
Amos30.0の新機能
Python プログラミングのサポートを提供します。examplesフォルダには、ユーザーズガイドの例の Python プログラムが含まれています。「プログラムの書き込み」ダイアログに、パス図で指定されたモデルに適合する Python プログラムを生成するためのオプションが含まれるようになりました。
SPSSバージョンリリース履歴
IBM SPSS Statistics は通常、年に一度のペースでメジャーバージョンアップグレードが行われ、新しい機能や分析方法が導入されます。また、リビジョンアップグレードでは、既存の機能性改良や不具合修正が行われています。